だから私は日本の政治について本気で考えてみた〜その弐 そもそも「日本の政治」ってなにを指す?〜
布マスク配布ニュースをみて、「政府は何を考えてるんだ!?」というときの政府とはなにか?
立法、行政、司法という3権のうち、「行政」を表す部分で、内閣と内閣が総括する中央省庁で構成されている、というのが一般的。(立法、行政、司法の3権含めて広義の政府ということもある。)
内閣は総理大臣と総理大臣から指名された国務大臣で構成され、各省庁のトップは国務大臣で、その下に同じく国会議員である副大臣、政務官がいて、その下に官僚トップの事務次官がつく。
総理大臣は、国会議員の議決で指名される。短記記名投票で、過半数を占めた者が選出される。だから、議席数の多い与党自民党の、総裁が多くの場合総理大臣になっている。
ということで、これから政治を考えるにあたっては、国会議員で多数の議決を得て総理大臣になる存在と押し上げるグループ(回りくどくいったけど、今現在の日本で多くの場合は自民党)とその論理(つまり、自民党の論理)、国会議員が選ばれる選挙制度、内閣と各省庁の関係、内閣&中央省庁で構成される行政権が実際にどう行施されて私たちの生活に関わっていくのか、他の2権(立法権である国会と司法権である裁判所)の関係、あたりをみていく必要がある。
(ここからは興味がある人だけ読んでください。)
ちなみに、日本の政府は、上記のような国民の選挙で選ばれた議員からなる議会よって更に選ばれた内閣総理大臣によって組成された内閣を政府とし、内閣と議会が互いに不信任案と解散権をもって牽制し合う議員内閣制だけど、世界では他にも政治体制はある。例えば、大統領制。アメリカが代表例。
大統領は行政、議会は立法、裁判所が司法を担当する。日本の議員内閣制と異なるのは、大統領は議員でなく、選挙で直接選ばれ、議会と完全に独立していること。大統領は国民にのみ責任を負い、議会には大統領の不信任権限はなく、大統領にも議会の解散権はない。国民の間接選挙によって選ばれた大統領が、行政権に絶大な影響を及ぼす。まあ、アメリカ民主党のバイデン大統領も、民主党内の融和に苦慮、とか、議会の民主党の議席がどうなるか、みたいなことが話題になるくらいなので、完全になんでも決められる、というわけではないのだろうけど、日本の内閣総理大臣が与党内で決められ、党全体の意向とか党内のドンの顔色を伺う、という状況に比べると、選挙で直接選ばれたアメリカの大統領はもう少しリーダーシップを発揮しやすいのだろう。
議院内閣制、大統領制以外には、フランス、ロシア、韓国、インドのような大統領がいて、首相もいるような半大統領制(ただし、国々によって大統領と首相のパワーバランスは違う)。中国共産党のような一党独裁体制(党は共産党しかなく、三権全てを共産党が掌握)など。
少し調べてみると、大統領制でも国の成り立ちによって事情はそれぞれ、かつ制度も変わったりして、各国の政治体制の詳細に突っ込むと結構な沼なので、一旦ここは離れてその参からは日本の政治の話に戻ります。