ミセス・パッパラのシラフの日常

35歳で始めた禁酒をきっかけに、映えないけど光さす日常を満喫中

35歳に禁酒を始めて新たな人生を謳歌している中年ワーママが映えないけど満足した日々を綴ります。

禁酒して改めて考えた日本社会の生産性の低さと社会人になってからの学びについて

タイトル通りなのですが。。

 

先日、インターンシップという20年以上セールス一筋でキャリアを積んできた中年男性二人組が若者に混ざってグーグルのインターンに参加して、新しいキャリアを目指す、という内容の映画をみました。

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そこで感じたのが、アメリカの学生たちの就職競争の厳しさ。おそらく神童とか天才とか言われてきて、実際に名門大に在籍し、高いプログラミングスキルをもった若者たちがグーグル入社のわずかな席をかけて熾烈な競争を行う。。

グーグルだから、ということもあるのかもしれませんが、気になって海外の学生の就職事情を調べてみたら、日本よりも遥かにシビアですね。

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そうでない学生も沢山いると思うのですが、2007年に学部生で大学を卒業した自分を思い返すと、東京に舞い上がり、バイトとお酒で生活リズムがすぐに崩れ、お酒を飲み、授業にはほとんど出ず、大した専門知識を身に付けぬまま、新卒一括採用制度にあやかって適度な素直さと元気よさ(本当はめっちゃ根暗)をアピールして、就職。。

インターンシップの映画でみたような、就職段階ですでに即戦力となる技能をもつ教育を終えた学生たちと比較すると、あまりにも生産性が低かっただろうと言わざるを得ません。

入社してからは基本的にOJTで仕事を覚え、数年たって独り立ちして仕事を行っていく。会社の規定に大きく違反することがない限り、仕事でたとえ成果がでなくても解雇となることはなく、適度に空気を読んで、言われたことをこなしていれば、そこそこ順調に昇進して快適に過ごせる。

余暇は同期や上司と飲みに行ったり、適当に暇を潰したり。。お客さんとお酒を飲んで仲良くなれば、そこそこ買ってくれる。。

 

日本の労働生産性はOECD加盟国37か国中21位と、低いことで有名です。生産は主に社会に存在する企業活動から行われると考えると、この低さは効率の問題とか色々要因はありつつも、根本的には効率が悪いやり方でも何だかんだ許されて、なんとかなってしまう、なんとかしてきた社会構造にあるのだと思えてきます。

 

私は上記のように新卒入社で日本の大企業と言われる企業に10年以上勤めてきました。もちろん知力体力魅力3拍子そろった素晴らしい方々もいましたが、大体は正直普通(自分と同様あまり自己研鑽には時間をかけていなくて、そこそこ目の前の仕事をして周りとうまくやっている能力は結構高めな方々)、出世から外れてしまった50代社員の一部に至っては毎日ネットサーフィンで座っているだけ(それはそれで辛いと思いますが)という方々も多く見受けられました。

ある意味、とても恵まれた環境ですし、そういった環境でも企業として存続できるのはある程度日本国内の市場規模が大きかったり、競合も似たり寄ったりの状況だった、という要因があったからなんだと思います。

 

そして、奇せずして、本日東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長である森氏の女性蔑視発言が話題、大問題となりました。

森氏の人間性や、実際何を内面で考えているかは脇において、3日に1回程度新聞に目を通せば、あのような本当に不愉快でグローバルトレンドから取り残された発言が許されざるべきものであり、非常にナンセンスであることは理解できるはず。

彼は、年功によって得た居場所にただ単に居続けて、その立場であれば行うべき最低限の職務意識さえも身に付けることを怠っていたのでしょう。

これが1回目でなく、何回目であったとしても、彼がそれなりの地位にいれるという事実は、上述した日本社会の何だかんだ変わらずにダラダラしてても許される風土そのものを現しているようです。

 

イノベーションは、数ある試行錯誤の中から生まれるといいます。そして数ある試行錯誤を行うには、それなりの労力がかかります。

 

大学は入るのが大変で、出るのは簡単、海外に比べると比較的高い就職率で就職できて、滅多なことをやらかさなければ定年まで働ける、そんな人材が揃った組織で、果たして結構難儀なイノベーションへの試行錯誤を繰り返したり、今までの非効率を変えて生産性を上げて新たな価値を生み出していこうと推進することができるでしょうか。

私には、かなり危機的な状態にならないと中々そのような取り組みは生まれにくいだろうと考えます。

 

とはいえ、日本もこのコロナ渦と少子高齢化、日本の相対的な競争力の低下により漸くこのままじゃ本当にやばい、と変革に舵を切りだした企業も多く出てきました。

(変革に舵を切っているのか、明確に変革に向けた準備ができないまま、非常に低い生産性を持つ従業員といった余計なものをまずは削ぎ落とし始めた、区別がつかない例もありますが。)

 

ただし、変革の結果が出るには時間はかかるだろうな、と思います。

私は禁酒をして1年たって、やっと自分がいかに無知であるかを思い知らされている段階に入りました。基本的な科学、哲学、政治、宗教、経済の素養がない(単語くらいは知っているけど断片的)、どこから手をつけようか、何が今自分に必要か、がなんとなくわかってきて、これから自分のあり姿のために手を動かしながら学ぶべき内容について大体目星がついてきた状態です。

多分、これくらいだったら、漸く戦える土俵にあがれるな、という状態になるにはあと2年はかかるでしょう。

私は、長年の最大の習慣であり、悪習慣であった飲酒をやめることで、ようやくこの状態になりました。

 

日本企業はオーナー企業でない限りトップは数年で代わります。そして在任中の業績が続投するかどうか、後継指名に影響力を及ぼせるかどうかに関わってきます。

いくらトップが改革を押し進めようとしても、任期中に業績が思う通りにあがらなければ、一過性のものとなりかねない。

つまり、変革は組織のすみずみまで意識として行き渡らないといけない、そしてその意識は飲酒した人が禁酒してその人なりの80%以上のストイックさで取り組む程度の高いものでなければならないでしょう。こうした意識が社会全体に広がるのは結構難易度高いと思います。

 

とはいえ、あと日本が先進国の末席から目に見えて後退するのにも、数年の猶予はある。

気づいた人はこの間自分の思い描くあり姿に向かって淡々と禁酒なり、自分がやるべきと思っていることを継続して、やっていけば個人としては十分生き残っていけるだろうなと思います。そして、決して短期成果を目指さず長期目線で続けるのが大事だなと思います。(自戒)

 

今自分が学生だったら起業という選択肢は一旦おいて、就職、どうするかな。日本の大企業は国際社会で戦えるビジネス戦闘力でいうと、即効性にかけるし、日本のベンチャーは(勤務経験あり)大企業に比べるときついノルマの割に得られる経験に偏りがある。

そこそこ学生時代に学んで、GAFAMのような成長性あるIT系か国際企業の日本法人に就職して、本国だと普通に入るのは難しそうな本社への異動を目指す、結構これが堅実な進路な気がしています。

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